ベースボール・イズ・ライフ

野球好きによる野球好きのためのブログ。千葉ロッテマリーンズの試合回顧や野球評論など。

千葉ロッテマリーンズドラフト2025大展望

 

2025年シーズンを終え、千葉ロッテマリーンズは6位に終わった。

 

かねてより打ち出していた「VISION 2025」のプロジェクトは失敗に終わり、監督を務めた吉井氏の退任。新たに今シーズン途中からヘッドコーチとして現場やフロントの支持を集めたサブロー氏が新監督となった。

 

まだほんの数日だが、サブロー新監督がこれまでの吉井体制を否定するように精力的に動いているのを見ると、来年からのマリーンズ野球はこれまでから180度変わるように思える。

 

今年のドラフトはサブロー野球を占う上で大きな指針となりうるであろう。無論、彼の意向を汲んだ指名というのも大きく影響するはずである。

 

それらを踏まえた中で、今年の千葉ロッテマリーンズのドラフトについて展望していきたいと思う。

 

 

マリーンズの補強ポイント

 

 

今年のマリーンズを振り返ると、一番足りなかった点は先発陣である。

 

佐々木朗希という大きな柱が抜け、種市・小島の両軸が不安定。また、大金を叩いて獲得したボスの大不振。トッププロスペクトの期待が掛かっていた田中晴也の伸び悩み等で他球団に比べて大きな後れを取った。

 

現在のNPB超打低投高であり、先発が6回QSを達成するのが当たり前である。そこを前提として終盤互いのリリーフを繰り出して一点差勝負をどうものにしていくかというのがゲームの流れだ。

 

しかし、今年見られた負け試合の多くは序盤で3,4失点以上して早くにゲームが決まってしまい、勝負の土俵にすら上がれていなかった。先発がゲームを壊し、3,4点ビハインドで上がった2番手以降のリリーフも打たれて終戦という姿を何度も見てきた。

 

まずここをテコ入れしなければ、話にならない。

 

次にリリーフである。先発よりリリーフがボロボロだから弱いと指摘するファンも多くいるし、私も実際にそう思える。しかし、優先すべきはリリーフよりも先発である。

 

リリーフに関しては、先発陣さえ揃えば先発ローテーションから溢れた投手がリリーフに配置転換されてそこで活躍するという本来あるべき形になる。実際、今年クローザーとしても活躍した中森は春キャンプまでは先発を争っていたが、リリーフに回されて活躍したパターンだったのだ。

 

今のマリーンズのリリーフ陣崩壊を招いたのはドラフトの失敗が大きく起因していると考えている。

 

 

「過去10年間の千葉ロッテマリーンズ上位指名投手」

2015:2位関谷

2016:1位佐々木千隼、2位酒居

2017:なし

2018:2位東妻

2019:1位佐々木朗希

2020:1位鈴木、2位中森

2021:なし

2022:1位菊地

2023:2位大谷

2024:なし

 

上記は過去10年間でマリーンズが上位指名指名した選手の一覧である。

次に彼らが先発として通算どれだけの試合数を登板したのか見てみよう。

 

「過去10年間の千葉ロッテマリーンズ上位指名投手」

2015:2位関谷(23試合)

2016:1位佐々木千隼(20試合)、2位酒居(23試合)

2017:なし

2018:2位東妻(0試合)

2019:1位佐々木朗希(64試合)

2020:1位鈴木(15試合)、2位中森(6試合)

2021:なし

2022:1位菊地(1試合)

2023:2位大谷(0試合)

2024:なし

 

 

これがマリーンズ投手陣崩壊の最大の理由である。

 

最多登板した佐々木朗希は昨年ポスティングで抜け、この中で今年先発登板した投手は脅威のゼロである。他球団を見渡してもこんな球団は存在しないであろう。

 

現在先発ローテーションに入っている投手を並べると、24試合でチーム最多先発登板の小島(3位)、種市(6位)。期待の若手である田中晴也(3位)、木村(3位)と全員中位以下の選手である。

 

本来投手陣の肝になる先発陣を担わなければいけない上位指名投手がことごとくローテに入らず、中位以下の選手を育ててローテを回した吉井元監督の投手育成の手腕には改めて頭が下がるばかりだ。彼がいなければ今のマリーンズはもっと悲惨なことになっていたのは容易に想像がつく。

 

はっきり言ってこれは過去10年間の千葉ロッテマリーンズドラフトの最大の失敗であり今年以降改善していかなければいけないポイントなのだ。

 

 

野手の補強ポイントは?

 

次に野手である。正直、今年の打線はここ10年間で一番の出来だったと思う。

そう考える理由は日本人野手の活躍にある。というのも、ここ数年Aクラスにいられたのは外国人野手が活躍した年だけだった。

 

例えば過去10年で言うと、伊東監督時代の2016(3位)、2017(3位)はデスパイネ。井口監督時代の2020(2位)、2021(2位)はマーティン、レアード、エチェバリア。吉井監督時代の2023(2位)、2024(3位)はポランコ、ソト。彼ら外国人野手が活躍した年だけAクラスに入っている。つまり外国人野手に依存しているのだ。

 

実際、デスパイネのいなくなった2018は最下位。外国人野手不振の影響が響いた2022の5位、そして今年の2025の最下位。全てBクラスに沈んでいる。

 

だが、今年が今までのダメだった年と比べて大きく違うのは若手野手の台頭である。

 

ゴールデンルーキーの西川、高卒2年目ながら規定打席到達の寺地を始めとして、山本、池田、上田と昨年まで一軍の出番すらなかった選手達が大きく飛躍した。

 

そこに今年怪我で大きく出遅れてしまった佐藤が正捕手としてマスクをようやく被れるようになった9月以降の戦いはようやく形になった印象を受けた。

 

なので、個人的には野手よりも投手をとにかく補強して欲しい。

 

ただ、取るべきところがないわけではない。

 

プロスペクトを洗い出してみると、捕手に寺地富山、一三塁には上田谷村、中堅は勝又

、両翼は西川山本アセベドとそこそこ選手が揃っている印象を受ける。

 

しかし、唯一弱いポジションがある。二遊間だ。

 

現在一軍は二塁に藤岡、遊撃に友杉、二遊間のバックアップに小川とそこそこの布陣を敷いているが、全員中堅からベテランである。

 

二軍に目を向けると、主に二塁は宮崎、遊撃は松石が担った。

 

宮崎はルーキーだが大卒社会人で若手ではない。育てるためにファームで出場機会を確保すべき選手ではなく、プロスペクトになりうる選手と併用で使いたいのが本音だ。

 

また、松石は今年ファームで327打席立って打率.208、OPS.489。

昨年はルーキーで372打席立って打率.207、OPS.498。

 

2年間で699打席を消費してもなお成長するイメージが湧かない。いくら守備で良いとは言ってもOPS.500すら下回る選手を固定起用して投資するのはおろかである。

 

note.com

 

こちらの記事を参考にすると高卒野手は1000打席を目安に見極めるのが最適とあり残り301打席しかない。

 

正直、3年目の来年で突然覚醒するとはなかなか期待できない。来年も松石を固定して起用するのはチームにとって大きな損失になりかねないだろう。

 

個人的には二遊間にプロスペクトとなり得る選手を確保する必要があると考えている。

 

 

理想のドラフト

 

投手、野手の補強ポイントを確認した上での最適解は、投手優先ドラフトである。

 

理想で言えば、1位2位を先発型投手で指名し、1年目からローテに入って新人王を争うような活躍を見せて欲しい。

これまでのような先発でもリリーフでも、という選手ではなく先発しかない選手を指名すること。これも大事な要素になる。

 

中位以降は高卒投手を織り交ぜつつ野手よりも投手が多めになるように。仮に昨年と同じ7人指名ならば、投手5人は欲しいところである。

2021年から4年連続で指名している中位(3位~4位)での高卒投手指名、下位以下でのリリーフ投手補強にも期待したい。

 

そして野手は二遊間の選手を指名。こちらは即戦力ではなく将来性重視で、できれば高卒だが大卒でもギリギリOKだろう。

二遊間のスペシャリストが欲しい。つまり、遊撃もできるけど~(二塁もできるけど~)本当は一・三塁手のようなタイプはいらない。なぜならばプロではコンバートされる可能性が非常に高いからだ。そうなれば、結局は指名しなかったことと同義になる。

 

また、先のデータでは三塁手の項目でマイナスが大きいが、個人的にはこのポジションに外国人選手を補強すれば良いと考えているので、特段問題とは思っていない。

 

いずれにせよ先発投手の方が断然優先度は高いので、野手の指名は中位以下でも問題はない。また本指名でなくても育成で確保できれば良いと考えている。

 

 

マリーンズにオススメしたいドラフト候補選

 

最後にこれらを踏まえ、マリーンズにぜひ指名してもらいたい選手をピックアップしていこう。

 

1位候補は間違いなく中西聖輝(青山学院大だろう。

 

youtu.be

 

本格派先発右腕で、変化球は多彩なタイプだが球速も常時150㎞/h前後をマークする力強さも感じられる。

普段プレーするのは大学球界で最もレベルの高い東都大学野球日米野球でも活躍したように、今年の上位候補の中でプロでも活躍できるイメージが最も浮かびやすい先発投手と言えるだろう。

 

特筆すべきは奪三振力の高さで、ストレードだけでなく変化球はスライダー、フォークと幅広い球種で空振りをとれる。

 

気になるのはトミージョン手術歴だけだが、逆にこれで他球団が引いてくれるならば好機と捉えて欲しい。

 

本来ならば3~4球団競合の選手だが、2球団、下手すれば単独指名も十分あり得る。

こんなチャンスは滅多にないだろう。ぜひ指名してもらいたい選手だ。

 

 

 

次に外れ1位~2位の候補として挙げたいのが毛利海大(明治大)だ。

 

youtu.be

 

制球力が高く、キレタイプだが球速もあり、特に日米野球での活躍は圧巻でMVPを獲得したのも頷ける出来だった。

 

3年春から本格的に登板した遅咲きタイプなのでドラフト的人気は高くないもののこの成績の投手で下級生から活躍していたら間違いなく昨年の金丸くらいの注目度でもおかしくないと言えるだろう。

 

また、明治大学という繋がりで言えば、今年から新しくスカウトとして就任した菅野剛市の母校でもある。新スカウトに花を持たせるならばうってつけの選手と言える。

 

理想で言えば、1位中西2位毛利のドラフトができれば大勝利と言えるだろう。

 

 

 

二遊間では大学生はショート(二塁)も一応守れますという選手が多く、ならばここは高校生を獲得しておくのも一手だろう。

高校生だと西川篤夢(神村学園伊賀高)、新井唯斗(八王子高)らが挙げられる。中位から下位でも十分指名可能なラインなので、流動的かつ積極的に動いてもらいたい。

 

最後に他球団1位指名予想をして締めくくりたいと思う。

 

東京ヤクルト:立石

千葉ロッテ:中西

広島東洋立石(公表)

埼玉西武小島(公表)

中日:中西

東北楽天:石垣

読売:竹丸(公表)

オリックス:石垣

横浜DeNA:松下

北海道日本ハム:立石

阪神:石垣

福岡ソフトバンク:立石

 

立石に東京ヤクルト広島東洋北海道日本ハム福岡ソフトバンクの4球団、石垣に東北楽天オリックス阪神3球団が競合。

2球団競合は千葉ロッテ・中日の中西。埼玉西武の小島、読売の竹丸、横浜DeNAの松下はそれぞれ単独指名と予想した。

 

明日、ついに運命のドラフトを迎える。サブロー新監督にはぜひ初陣を笑顔で飾って来年のシーズンに向けて弾みをつけてもらいたいものである。

 

女子野球版"伝統の一戦"は、新たな女子野球の夜明けとなる

 

2023年4月24日。かねてより行われると言われていた、阪神タイガースWomen対読売ジャイアンツ女子チームの"伝統の一戦"の正式な日程が決まった。

 

www.chunichi.co.jp

 

第1戦は7月22日に阪神甲子園球場で、第2戦は翌週の29日に東京ドームでそれぞれ1戦ずつ行われる予定だ。互いの本拠地で行われることからも共にこのプロジェクトに対して力を入れているのが伝わってくる。

 

以前、女子野球について触れたことがあるように、阪神と巨人には女子チームがそれぞれ存在している。

 

bbisl89.hatenablog.com

 

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NPBの長い歴史において女子チームが創設されたのは初のこと。まさしく歴史的快挙だった。その中で阪神と巨人の伝統の一戦が女子チームでも行われるということは、非常に価値があることで、女子野球の大きな転機になるかもしれない。

 

具体的に言えば、女子野球のプロ化である。

 

彼女達は阪神と巨人という名前こそあれど、実態はクラブチームであり、プロではない。野球以外の職を持ちながら休日などを利用して練習や試合を行っているのだ。

 

かつて女子プロ野球は2度存在しており、色々な経緯があって残念ながら2度とも"失敗"に終わった(詳しくは上記にリンクした記事を参考にしてもらいたい)。今現在女子野球にプロ派存在しない。しかし、高校女子野球大会決勝が甲子園で行われることから、女子野球の人口が増えている良い流れだからこそ、彼女達の大きな目標となるプロという夢の舞台があればさらに裾野を広げることに繋がるはずだ。

 

女子野球の今後のためにも、この"伝統の一戦"は成功させなければならない一大プロジェクトになる。では、成功の基準とはどこに当たるのだろうか? 

 

一つは間違いなく競技レベルである。

 

 

女子プロスポーツと男子アマチュア

この競技レベルとは無論、男子のプロ野球と比べて~、と言うわけではない。そこと比べるのはお門違いである。

 

で、あればどこが基準になるのだろう。

 

女子プロスポーツが男子プロスポーツと互角、あるいは上回っていると言えるスポーツは、ゴルフとバレーくらいではないだろうか。

3度目の女子プロ野球へ(後編) - ベースボール・イズ・ライフ

 

以前投稿した記事で、女子プロスポーツで成功しているのはゴルフとバレーだけではないか、という考察を行った。女子バレーは厳密に言えばセミプロで、純粋なプロという括りだけで言うと女子ゴルフになる。

 

彼女達のドライバー平均飛距離が230ヤード前後と言われており、これは男子のアマチュアゴルファーとほぼ同じ数字なのだ。飛ばし屋と呼ばれる人達は260ヤードを超えることもしばしばで、男子アマチュアをも凌駕する。

 

女子ゴルフを見に行くギャラリーの多くは男性で、尚且つ、プライベートでゴルフを嗜む人間が多いはず。つまり、この男子アマチュアの人達を唸らせるようなプレーができるかどうかが一つの基準になると見ている。

 

実際、女子プロサッカーである「WEリーグ」が苦戦しているのは、男子アマチュアレベルを超えられていないから、にあると思う。女子日本代表クラスが男子アマチュアどころか平均的な男子高校生に圧倒されてしまっていては、見たいと思えるようなレベルに到達できていないと言われても過言ではない。

 

その点において、女子プロ野球が成功するには男子アマチュアの所謂"草野球"を超えられるかどうかが焦点になると思う。

 

 

女子プロ野球は草野球を超えられるか?

まずは球速から見ていこう。

 

ごく一般的な草野球の平均球速は110km/h~120km/hと言われている。なので、女子プロ野球の投手がこの球速を平均的にたたき出せることが第一条件となる。120km/hはかなりボーダーになりうる数字で、女子でこれだけ投げられたら凄いと認められるのではないかと思う。

 

2021年まで存在していた女子プロ野球「JWBL」の平均球速は110km/h前後だったので、10km/hの壁は超えられるボーダーラインだ。実際、120km/h前後を投げられる投手も両チームに多いので、やはり伝統の一戦では120キロを超える投球を見せて欲しいところである。

 

守備に関しては女子野球がここ数十年間で一番伸びたと言えるポイントだと思う。以前の女子高校野球では失策を絡めて点を取るのはもはや当たり前のことで、1プレーに1エラーは付き物といった風潮があった。

 

しかし、現在では見違えるほど守備力が上達。今年の春に行われた「全国高等学校女子硬式野球選抜大会」では準決勝辺りになるとどのチームも守備が鍛えられていて、見応えがあった。

 


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その上のカテゴリである阪神も巨人も、当然彼女達以上の上手さを誇っている。この点では現時点でも草野球を超えていると断言できるのではないだろうか。

 

ここまでは至って順調に見える。しかし、女子野球の最大の課題は打撃面なのだ。特に長打力である。

 

JWBL時代のホームランの多くは、わかさスタジアム主催試合での両翼90mラインに設置されたラッキーゾーンの恩恵を受けたもので、堂々と柵越えをしたホームランは数えるほどしかない。

 

シーズンの本塁打王も年間50試合前後で多くても2,3本前後。ラッキーゾーン設置前は0本というシーズンも存在したほどである。なので、今後行われる予定の伝統の一戦でもホームランを期待することは酷だと言える。

 

やはり体格差という点は考慮しなければならない問題である。今のところ女子野球選手の平均身長は160cm前後といったところ。草野球を嗜むであろう一般的な男性の平均身長は170cm前後なので、平均身長が160cm台中盤から後半くらいは欲しいところだ。

 

170cmを超える選手が増えてくると、自ずと長打は出るのではないかと見える。これらの問題は競技人口が増えることに伴い、体格に恵まれた選手やフィジカルエリートと呼ばれる選手も増えるはずなので解消に向かうと思われる。また、NPB女子チームの利を活かして、元NPB選手の指導を受けることでレベルアップも期待できるだろう。

 

あとはどの球場でも簡易フェンスを張ってホームランを出やすくする環境を整えることも大事になってくるのはないだろうか。この辺りは以前話した「競技性のハンディキャップ」を利用して、特別ルールを設けながら上手くやりくりして欲しい。

 

 

成功ラインとその先にある未来

女子野球版"伝統の一戦"ではチケットを販売することが決まっている。つまり無料ではなく、その先を見据えての有料興行としてのテストも兼ねているのである。

 

その中で成功と言えるラインは1000人以上及第点で500人以上と言うところではないだろうか。

 

500人という数字は一つの基準点で、ファームリーグの平均観客動員数であったり、独立リーグの採算ラインでもある。仮に女子プロ野球リーグが発足するのであれば、少なくとも毎試合はこの数字をクリアして欲しいラインとなる。

 

それでも、やはり"伝統の一戦"や"NPB女子チーム"ということを考慮すると、観客動員数は4桁を超えてもらいたい。

 

これからプロモーションに力を掛けていくはずで、女子チームの存在を知らない阪神ファンや巨人ファンも巻き込んでいくことになる。その宣伝効果は同じNPBの女子チームだということで絶大だと言える。これは従来の女子プロ野球にはなかった恩恵なのだ。

 

この興行が成功するか否かで、3度目の女子プロ野球が始まるかどうかが決定するといっても過言ではない。もし、観客動員数が1000人以上超えれば、職業野球として一定の目処が立ったとみて、今は傍観している他のNPB球団も女子チーム創設に動くだろうし、女子野球のプロ化へと一気に進むはずだ。

 

女子野球の夜明けが来るその日まで。引き続き、野球ファンとしては見守っていきたいところである。

 

佐々木朗希の無失点記録はどこまで続くのか?/もはや外国人野手は助っ人ではない

 

2023年4月21日。今シーズン3度目のマウンドに上がった佐々木朗希はこの日も危なげない投球を披露し、7回無失点。3勝目を挙げた。

 

これで初登板からの無失点イニング数を20イニングまで伸ばした。ちなみに、NPB記録では初登板からの無失点記録は1963年の阪神中井悦雄投手が記録した31イニングであり、記録更新が掛かるのはあと2試合となる。

 

果たしてこの数字がどこまで続くのか。31イニングというNPB記録ですら、この令和の怪物には通過点のようにしか見えない。それだけ今年の佐々木朗希の進化は特筆すべきものがあるのだ。

 

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以前、この記事でも触れたように、去年までと今年の朗希の最大の違いはストレートの質にある。

 

昨日も序盤はフォークの制球が思うように決まらずやや苦しんでいた。去年までの朗希ならば、ストレートを狙い打ちされて痛打されて失点を重ねていたはず。しかし、今年は例えストレートを狙われたとしても、簡単には打てないクオリティにまで仕上がっているのだ。

 

おまけに元々四球は出さないコントロールの良さ、100球前後まで投げきれる体力面も備わってきたとなると、相手打線からすればどうやって点を奪えるのかイメージすら湧かないのではないだろうか。

 

投げる度に我々の期待を超え、遙かなる高みへと登り続ける佐々木朗希。ファンとしては、彼が一年間無事にシーズンを戦い抜けることを祈るばかりだ。

 

また同日。千葉ロッテマリーンズに新たなニュースが舞い込む。それは、新外国人であるシェルテン・アポステルの獲得だ。

 

 

NPBで苦戦が続く外国人野手

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アポステルはオランダ領キュラソー島出身の24歳の内野手。193cm106kgの巨体を活かしたパワー溢れる打撃が売りのパワーヒッター。

 

2020年には当時レンジャーズでメジャーデビューを果たすなど、早くから期待されていたのがわかる。マイナー級では通算50本塁打を放っているものの、そのほとんどがシングルAでのものなので額面通りの期待はできないだろう。また、三振率の高さもやや気になるところではある。

 


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実際、育成契約としての入団なのも頷ける。彼の期待値は現時点での能力云々というよりも24歳という将来性であろう。そこには近年の助っ人外国人野手の不振が関係していると見ている。

 

NPBではここ数年外国人野手の苦戦が続いている。かつては毎年のように助っ人外国人野手が本塁打王を獲得していたのだが、両リーグを通じて2019年のネフタリ・ソト(DeNA)を最後に3シーズン途絶えているのだ。

 

ちなみに、両リーグ通じて3シーズン外国人野手が本塁打王を獲得しなかったのは、2リーグ制以降初となる本塁打王に輝いた1974年のクラレンス・ジョーンズ(近鉄)が獲得して以来史上初のことだったのだ。

 

つまり、ここ数年に至るまでは助っ人外国人野手はコンスタントに活躍していたと言える。では、何故ここに来て活躍できなくなったのか。そこにはNPBの投手レベルが飛躍的に向上したことが深く関係している。

 

 

MLBレベルに近付くNPB投手

実はこの10年間でNPB投手の平均球速が約5.7km/hも上昇していることをご存じだろうか?

 

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2012年時点では140.4km/hだったNPB投手の平均球速が、2022年時点では146.1km/hにまで上昇している。この間、同時期のMLB投手の平均球速は148.9km/h(2012年)→151.1km/h(2022年)で約2.2km/hしか上昇しておらず、NPB投手の成長速度がいかに凄いことか理解できるだろう。

 

事実、2012年には約8.5km/hもあったNPBMLBの平均球速差も、2022年には約5km/hにまで縮まっている。

 

かつてNPBは4Aレベルと言われていたが、投手に関してはMLBにかなり近いレベルにまで肉薄しており、佐々木朗希のような各球団のエース級、沢村賞を獲得するようなトップクラスに至っては、MLB内でも上位クラスにまで迫っているのが現実だ。

 

なのに、各球団が獲得してくる助っ人外国人野手は相変わらずメジャーには一つ足りないAAA級の選手ばかりではNPBで通用しなくなるのも当然と言えるだろう。

 

 

もはや外国人野手は助っ人ではない

では、今後どういった外国人野手を獲得していくべきなのか。考えられうる選択肢は二つである。

 

一つはしっかりとスタメンで出場できているメジャー級の即戦力選手を獲得してくること、もう一つは20代前半のマイナー級素材型選手を自前で育てること、である。

 

前者はソフトバンクや巨人のような金満球団(聞こえは悪いが)にしかできない手法で、やはり単年でも5,6億を惜しみなく出せるような球団でないと無理だろう。そうなれば、ほとんどの球団は自然と後者の選択を取るべきだと考えられる。

 

今回、マリーンズが育成契約で獲得したアポステルのようなケースは今後NPBで間違いなく増えていくと考えられる。ただ、理想としては外国人野手に頼らない和製大砲を育てていくことだろう。

 

事実、昨年と一昨年の日本シリーズを戦ったヤクルトには村上、オリックスには吉田、という日本人強打者が主軸に存在していた。もはや外国人野手は助っ人ではないのだ。

 

2023年WBCを制覇した日本野球は以前のようなスモールベースボールではなく、堂々と真っ正面からパワーとスピードでMLBのメジャー級選手達と渡り合って見せた。今回の優勝は過去2度の優勝とはまた違う意味合いを持っていたのは間違いない。

 

NPBが4Aレベルというのは、もはや過去の言葉なのかもしれない。

 

3度目の女子プロ野球へ(後編)

 

前編はこちらから。

 

bbisl89.hatenablog.com

 

前編では、3度目の女子プロ野球発足に向けて、過去2度の女子プロ野球の歴史と現在の女子野球の動きについて詳しく書いた。

 

今回の後編では、女子野球が再び"プロ化"を行う上で絶対に越えなければならない壁である"興業性"に触れていきたいと思う。

 

 

苦戦を強いられる女子プロスポーツ

日本における二大人気スポーツと言えば、野球とサッカーである。女子野球はここ数年でやっと競技人口が増えてきた一方で、女子サッカーは早くから競技人口が多かった。

 

特に2011年の女子ワールドカップ制覇の世界一、2012年のロンドンオリンピック銀メダルなどで大きな注目を集め、女子サッカー日本代表の愛称である「なでしこジャパン」の名前は世間に広く浸透していると言って良いだろう。

 

その中で、女子サッカーは2020年に女子プロサッカーリーグである「WEリーグ」を立ち上げた。立ち上げ時は全10チームで、中にはJリーグの女子チームも存在しており、大きなムーヴメントを期待されていた。

 

しかし、コロナ禍もあって思うように動員を伸ばせず、1年目のシーズンとなった2021-2022年は平均観客動員数が1,560人。目標に掲げていた5,000人の半分以下という苦しいスタートを強いられる。

 

shueisha.online

 

ちなみに同年(2022年)のJリーグの各カテゴリ別の平均観客動員数は以下の通りだ。*1

 

J1:14,328人

J2:5,019人

J3:2,722人

 

 

J1は仕方ないとしても、最下層に位置するJ3にすら遠く及ばないのが現実である。

 

この状況は2年目のシーズンとなる今現在も変わっておらず、むしろ目新しさもなくなったことから数字が落ちているというのが現状だ。このまま右肩下がりの状況が続けば、いずれはJWBLのように無期限活動休止となる未来もそう遠くない。

 

 

成功している女子プロスポーツにある共通点

WEリーグのように男子プロスポーツと比べ、集客に苦しむ女子プロスポーツは少なくない。

 

その中で女子プロスポーツが男子プロスポーツと互角、あるいは上回っていると言えるスポーツは、ゴルフとバレーくらいではないだろうか。

 

男女プロゴルフ(JGTO、JLPGA)平均観客動員数*2

(2018)男子:15,324人  女子:14,667人

(2019)男子:14,252人  女子:17,509人

(2020)男子:無観客   女子:無観客

(2021)男子:6,139人    女子:5,317人

(2022)男子:7,335人    女子:10,231人

 

 

男女プロバレー(V.LEAGUE)1部リーグ平均観客動員数*3

(2017-2018)男子:2,731人  女子:2,363人

(2018-2019)男子:2,046人  女子:2,136人

(2019-2020)男子:2,741人  女子:2,301人

(2020-2021)男子:901人     女子:717人

(2021-2022)男子:859人     女子:783人

 

 

厳密にはV.LEAGUEはプロではなくセミプロであるのだが、ゴルフに関しては完全なるプロスポーツで、賞金女王を争うトップクラスになると億単位のお金を稼いでいる。選手人口はともかく、間違いなく女子プロスポーツ界ではナンバーワンと言えるだろう。

 

この2つのスポーツにある共通点は、競技性のハンディキャップと、ユニフォームの魅力にあると私は見ている。

 

 

男子に追いつくのではなく、いかに面白く見せるか

よく女子スポーツにありがちなのが、「男子に負けないように」といった風なフレーズである。

 

男子スポーツと比べたときに、やはりパフォーマンスのスピードやパワーの違いは歴然である。これは男女間における身体能力の差におけるもので、このギャップを埋めようとする動きはお門違いである。

 

勿論、前提としてプロフェッショナルであるならば、男子に負けないという向上心は最もである。だが、正しくは、男子に追いつくのではなく、同じ競技でありながら別の競技のように面白く見せられるかということが大事になるのだ。

 

そこで、ゴルフとバレーは男女別に細かいルールが異なる。

 

例えば、ゴルフではティーの位置が男女で異なっており、コース全体の距離も違う。バレーもネットの高さが男女で明確に変更されている。

 

これらの競技性のハンディキャップによって、男子と同じくらい、いやそれ以上に見栄えのあるスポーツとしての面白さを提供できている。

 

 

男子選手にはない女子選手の華

また、男子選手にはない、女子選手特有の華を活かすことも必要になる。これをユニフォームで最も活かしているのがまたゴルフとバレーになる。

 

女子ゴルフは色とりどりのウェアが、まるでファッションショーのように美しく可憐である。選手によって季節によって移り変わり、また、ウェア自体が選手のキャラクターやアイコンとなって魅力を引き出している。

 

女子バレーも高身長の選手が多いというスタイルの良さを活かし、手足が長くて綺麗に見えるユニフォームに特化している。女子バレー選手のビジュアルが良く映るのもこのユニフォームの恩恵といえる。

 

無論、こういったものがスポーツにおいて必要ないという観点も理解できる。だが、これが興業性の求められるプロスポーツであるならば話は別だ。いかにファンを増やして楽しませられるかというのも大事な要素になる。

 

こんなことを述べているとジェンダー論に巻き込まれそうだが、あくまで客観的な立場として論じている。実際、男子と同じユニフォームに拘っているスポーツは、残念ながら人気になっていないのもまた事実である。

 

 

女子プロ野球としての興業性

3度目の女子プロ野球に向け、必要なこととは一体何なのか。

 

競技性のハンディキャップに関してまず思いつくのが金属バットを使用できる点だ。木製バットに比べ、飛距離や打球のスピードを出せるため、女子選手には足りないスピードやパワーを大幅に補える。

 

また、9イニング制の男子と異なり、7イニング制であることも投手、野手の両方において体力面の差をカバーする大きなアドバンテージになるだろう。

 

私個人としてはホームラン数の少なさを補うために、ソフトボールなどで使用される簡易フェンスを利用して球場の広さを小さくするという工夫も欲しい。

 

実際、JWBL時代に本拠地の一つであるわかさスタジアムでは、ホームランを増やすために両翼90mのラッキーゾーンを設けていたという例が存在するので、正式なルールとして定めてもらいたい。

 

これらのことから競技性のハンディキャップについては女子野球は利があると見て良いだろう。では、ユニフォームの方はどうだろうか。

 

こちらの方はスライディングや飛び込みプレイ等の安全面を考慮すると、大幅な変更はやはり難しいと言える。かつて米国に存在した女子野球「プリティリーグ」では、選手はスカートを履くという規定があったそうだが、今の倫理観では厳しいだろう。

 

では、例えば女子ゴルフのウェアのようにいっそカラフルなユニフォームにするというのはどうだろうか。

 

ホームユニフォームはNPB女子チームという強みを活かして男子と同じユニフォームを着用し、アウェーユニフォームでは女子選手ならではの華を活かした可愛いらしいデザインにするというのも一考だと思う。

 

3度目の女子プロ野球へ。今度は確実に成功させてより良いものにするために、今は土台をしっかりと築き上げている過程だ。今後も当ブログでは女子野球の今をしっかりと見つめて追っていきたい。

 

 

3度目の女子プロ野球へ(前編)

 

2023年4月16日。巨人の女子野球チームである「読売ジャイアンツ女子チーム」が関東女子硬式野球リーグ、通称"ヴィーナスリーグ"の初戦を迎えた。結果は8-2で見事に勝利。公式戦無敗記録をさらに伸ばすことになった。

 


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「巨人って女子野球チームがあるの?」

 

と、疑問を抱く方は少なくないと思う。巨人は2022年度から女子チームを立ち上げ、今年からついに本格的に始動した。

 

球界の盟主たる"巨人"の名に恥じない本当に強いチームで、魅力ある選手が集っている。

 

しかし、今の彼女たちは"プロ野球選手"ではない。

 

チームもクラブチームであり、彼女たちは仕事をこなしながら、野球を両立させているのだ。そんな彼女たちの野球をやる理由は女子野球の普及、そして女子野球のプロ化である。

 

 

戦後まもなく誕生した女子プロ野球

女子野球の歴史は意外と深い。諸説あるが、1947年に開かれた「横浜女子野球大会」というのが歴史の始まりだとされる。

 

当時、戦後の日本はGHQ支配下に置かれる。その中であらゆるスポーツは禁止されたのだが、「敗戦下の日本国民に娯楽を与える」という名目の下、野球は一足早く解禁され、それどころか後押しを受けるように推進される。これらの運動の中で、プロ野球は敗戦後の国民の希望となり、今の礎となる地位を確立したのだった。

 

その一連の動きの中で行われたものなのだろうが、やはり"余興"レベルで、本格的なスポーツと言えるレベルではなかったと推定される。

 

1950年には初の女子プロ野球である「日本女子野球連盟」が発足する。おそらく前年の1949年に起こったプロ野球再編問題や野球人気の勃興による煽りを受けてのことであろう。

 

見切り発車だったことは結果が示す。1952年に観客動員数だけでは経営できないということでノンプロ化。ものの僅か2年で頓挫したのだ。社会人野球として細々と続いていくものの、こちらも1971年には完全消滅している。

 

その後、女子ソフトボールの隆盛に押され、女子野球は表舞台から姿を消す。

 

 

一社のみの歪な女子プロ野球

2度目の女子プロ野球、「日本女子プロ野球機構」(JWBL)が発足したのは2009年。実に半世紀以上後のことであった。

 

女子野球はソフトボールの影に隠れながらも、高校生・大学生を中心とした学生野球の舞台で少しずつ輪を広げ、その歩みは遅くても着実に女子野球のバトンを繋いでいた。その中でのプロ化は関係者にとってのささやかな願いが叶った瞬間だったのだろう。

 

しかし、その実態は「わかさ生活」一社が運営している社内野球リーグのようなものであり、半分社会人野球のような側面を持つ歪なものだった。

 

それでも、このJWBLが果たした功績はあまりにも大きい。それまでほぼ横ばいでしか伸びていなかった女子野球人口がJWBLの発足を転機に急増したのだ。

 

ただ、問題となったのはやはりJWBLの興業性の乏しさである。

 

最初は物珍しさもあって安定した動員数をたたき出していたが、徐々に減少。その間、行き過ぎとも言えるファンサービスなど興行的要素を打ち出すなど、必死に繋ぎ止めようとしていたが、2019年には当時JWBLに所属していた71人のうち約半数以上となる36人が退団。2020年にはとどめを刺すようにコロナ禍に襲われた。

 

長年の赤字経営が響き、ついに2021年には無期限活動休止。事実上の消滅となり、約12年間に渡る2度目の女子プロ野球は幕を閉じることとなった。

 

以前からこのJWBLの存在を知っていた私は、実に惜しいと思っていた。もしNPBがチームを持って同じようにリーグ戦を行えばもっと盛り上がるのではないか、なぜNPBは参入及び協力しないのか、と疑問を抱いていたのだ。

 

 

NPB女子チーム発足、女子野球の未来とは

そんな中、大きな動きが起こる。2020年1月にJWBLから離脱した選手を中心に初のNPB公認球団となる「埼玉西武ライオンズ・レディース」が発足したのだ。

 

さらに翌年の2021年1月には「阪神タイガースWomen」、そして2022年に「読売ジャイアンツ女子チーム」がそれぞれ相次いで立ち上げ。JWBLの無期限活動休止に伴い、皮肉なことにこれまで傍観を続けていたNPB側がアクションを起こしたのだ。

 

この3チームの内、西武に関しては屋号だけを借りているような形態なのだが、阪神と巨人に関してはクラブチームでありながらも、監督やコーチは球団OBが就任して練習環境として2軍施設を使用するなど、球団側が本腰を入れてチームを作り上げている"本気度"を肌で感じる。

 

そして、この2チームの本拠地である阪神甲子園球場東京ドームはそれぞれ2021年から夏の全国大会である「全国高等学校女子硬式野球選手権大会」、2022年から春の全国大会である「全国高等学校女子硬式野球選抜大会」の決勝の舞台となっている。

 

特に高校球児の聖地である甲子園で女子高校野球の決勝が行われたことは大きな話題を呼び、女子高校野球のみならず女子野球界に大革命をもたらしたと言っても過言ではない。実際、JWBLが無期限活動休止となった2021年以降も女子野球の人口は減るどころか、過去最大級のレベルで増加しているのだ。

 

その中で、野球少女たちの目指すべき夢の舞台、ピラミッドの頂点としての受け皿的役割をNPB女子チームは期待されている。まだまだ手探りの中、今年もそれぞれ地域毎に開かれるリーグ戦やクラブチームNo.1を決める全日本女子硬式野球クラブ選手権大会などを戦い抜く予定だ。

 

また、特筆すべきなのは、今年の夏頃に甲子園にて「阪神タイガースWomen」対「読売ジャイアンツ女子チーム」の試合を行うことだ。

 

女子チームによる"伝統の一戦"の開催は、おそらく今後の女子野球界にとって大きな意味を持っていると思う。この試合の反響次第では、3度目の女子プロ野球へと大きく前進することも考えられるのだ。その際は間違いなくNPB女子チームが中心となって行われるものになろう。

 

その一方で、必ず越えなければいけない壁がある。それはずばり、女子プロスポーツの興業性である。

 

 

 

――後編に続く。

 

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